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コレステロール対策でよく聞く成分の種類とは?食事の成分・サプリの成分を基本から整理

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「コレステロール対策でよく聞く成分の種類とは?」の見出しの下に、鮭や大豆、野菜、ナッツなどの食事と、カプセルや錠剤のサプリが並び、右側で女性が笑顔で指を立てている。

「コレステロール対策の成分」と聞くと、EPA、食物繊維、植物ステロール、紅麹など、名前がたくさん出てきて混乱しやすいものです。

結論から言うと、これらは役割の異なる3つのグループに分けると整理しやすくなります。

  1. 体内にあるコレステロールそのものと、血液中の脂質
  2. 食事で量や種類を意識する成分(脂肪酸・食物繊維など)
  3. サプリメントなどで話題になる成分

この記事では、それぞれの成分が何を指すのかを、公的機関の情報に基づいて初心者向けに説明します。

あわせて、健康食品と医薬品の違い、食品に含まれる成分の調べ方にも触れます。特定の成分が必ず効くといった話ではなく、名前と位置づけを整理することが目的です。

この記事の要点

コレステロール関連の成分は「体内の脂質」「食事で意識する成分」「サプリメントで話題の成分」に分けて考えると、混乱が減ります。サプリメントの成分は研究段階のものも多く、医薬品の代わりにはなりません。

【監修】乾 雅人 銀座アイグラッドクリニック 院長

監修者

銀座アイグラッドクリニック 院長
乾 雅人
(紹介ページ)

2010年、東京大学医学部卒業。同大学附属病院で初期臨床研修、外科専門研修を修了。同大学大学院では外科学(呼吸器外科)を専攻し、肺移植領域の研究に従事。2020年、銀座アイグラッドクリニックを開業。臨床行為に従事する傍ら、医療コンサルティング会社も経営。総合病院や製薬会社、保険会社、会計事務所などの業務を補佐し、医療の社会問題化と向き合っている。NMNの上位互換である5デアザフラビン(TND1128)臨床研究の第一人者でもあり、眠れる知財の普及に尽力している。

目次

まず整理:体内にある「コレステロール」と血液中の脂質

左に遊離型とエステル型のコレステロール、肝臓での合成、細胞膜・胆汁酸・ホルモンの前駆物質という役割を示し、右に血管内のコレステロール、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸を並べた図。

コレステロールは、食品中や体内では遊離型と、脂肪酸と結合したエステル型で存在します。

体内でも合成され、細胞膜の構成成分や胆汁酸、各種ホルモンの前駆物質として重要です。つまり、コレステロールは悪者ではなく、体に必要な成分です。

血液中には、コレステロールのほかにも脂質があります。

血清脂質は、コレステロール・中性脂肪・リン脂質・遊離脂肪酸などからなります。中性脂肪は必要に応じて分解され、エネルギーとして利用されます。

LDLとHDLは「別のコレステロール」ではなく運び方の違い

血管を中央に、左の黄色いLDLがコレステロールを末端組織へ、右の青いHDLが余分なコレステロールを肝臓へ運ぶ向きを矢印で示した図。

コレステロールは血液中でリポたんぱく質として全身を移動します。

代表的なものが、合成されたコレステロールを末端組織に運ぶ低比重リポたんぱく質(LDL)と、余分なコレステロールを肝臓に運ぶ高比重リポたんぱく質(HDL)です。

日常ではLDLコレステロールを「悪玉」、HDLコレステロールを「善玉」と呼ぶことがあります。

脂質異常症は、LDLコレステロールまたはトリグリセライド(中性脂肪)が基準値より高い、HDLコレステロールが基準値より低い、のどれかに該当する状態を指します。

成分を考えるときは、コレステロールだけでなく中性脂肪も別の指標として並んでいることを知っておくと安心です。

食事で意識される成分の種類

食事の面では、「減らしたい成分」と「しっかり摂りたい成分」の両方が登場します。

脂質異常症の食事について、日本動脈硬化学会のガイドライン2022年版をもとにした公的な解説では、次のような成分が挙げられています。

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成分多く含まれる食品の例食事での考え方
飽和脂肪酸肉の脂身、バター、クリーム、ラード、ココナッツオイルなど摂りすぎに注意し、肉は赤身を選ぶ
トランス脂肪酸マーガリンやショートニングの一部栄養成分表示に記載があれば確認する
コレステロール卵類、肉類、魚肉の内臓など高LDLコレステロール血症の方は1日200mg未満が推奨されている
n-3系多価不飽和脂肪酸(EPA・DHA)青魚や脂が多い魚魚の摂取を増やす
食物繊維野菜、海藻、大豆製品、玄米などしっかり摂取する
脂質異常症の食事(動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版をもとにした解説)で触れられている成分

減らしたい側の成分:飽和脂肪酸・トランス脂肪酸・コレステロール

肉・チーズ・牛乳が「飽和脂肪酸」、マーガリンとショートニングが「トランス脂肪酸」、卵と赤茶色の食材が「コレステロール」のラベルと共に3つに分けて描かれたイラスト。

肉や乳製品の脂質には飽和脂肪酸が多く含まれます。

適正なエネルギー摂取量のもとで飽和脂肪酸を制限すると、動脈硬化性疾患の発症リスクは低下するとされています。

また、マーガリンやショートニングの中には、動脈硬化性疾患の発症に関与するとされるトランス脂肪酸が多く含まれるものがあります。

摂りたい側の成分:n-3系脂肪酸と食物繊維

左にn-3系脂肪酸(EPA・DHAなど)を含む青魚と脂が多い魚、右に食物繊維を含む野菜、海藻、大豆製品、五分づき米・玄米を並べた図解。野菜は1日350g以上が目安と記載。

EPAやDHAなどのn-3系多価不飽和脂肪酸は、青魚や脂が多い魚に多く含まれます。高トリグリセライド血症の改善や、冠動脈疾患発症の抑制が期待できるとされています。

なお、これは中性脂肪に関する説明が中心で、LDLコレステロールを直接下げる成分という意味ではない点に注意してください。

食物繊維については、緑黄色野菜を含めた野菜、海藻、大豆および大豆製品から十分に摂取することで血中脂質が改善されるとされています。野菜は1日に350g以上が目安です。

精製度が低い五分づき米や玄米も、食物繊維に加えてビタミンB1やマグネシウムが摂れるため推奨されています。

サプリメントで話題になる成分の種類

植物スタノール・ステロール、大豆製品、亜麻仁、ニンニク、緑茶・ベルガモット、レッドクローバーの6成分を、イラストと研究の説明付きで並べた図。下部に米国の制度に基づく旨の注意書きがある。

厚生労働省のeJIMが掲載する米国の情報では、コレステロール値への影響が研究されているダイエタリーサプリメントとして、いくつかの成分が紹介されています。

ただし、この内容は米国の医療制度に準じて記載されており、日本に当てはまらない部分がある点に留意が必要です。

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成分・素材研究で示されていること
植物スタノール・植物ステロール食事と一緒に摂取するとコレステロール値を下げる可能性が研究で示されている
大豆製品一部にコレステロールをわずかに下げる作用がある。大豆食品は大豆タンパク質やイソフラボンのサプリメントより有益とされる
全粒の亜麻仁・亜麻仁リグナン役立つが、亜麻仁油はそうではないと示唆する研究がある
ニンニク下げるかもしれないが、薬の効果に比べると控えめ
緑茶・ベルガモット低下作用があるかもしれないと示唆する限られたエビデンスがある
レッドクローバー研究では一貫した結果が得られていない
米国の情報に基づく、コレステロール値への影響が研究されている成分・素材(日本の制度や製品に当てはまるとは限りません)

紅麹製品は別枠で注意が必要

一部の紅麹製品にはモナコリンKが含まれており、これはコレステロール低下剤のロバスタチンと化学的に同一とされています。

そのため、ロバスタチンと同じ副作用や薬物相互作用を引き起こす可能性があります。また、腎臓に損傷を与える可能性のあるシトリニンに汚染されている場合もあると説明されています。

成分名だけで安全と判断せず、製品ごとの表示を確認し、不安があれば医師や薬剤師に相談することが大切です。

成分と医薬品はどう違うのか

医薬品といわゆる「健康食品」を利用者・目的・品質で比べた表。同じ成分名でも代わりにならないこと、まず食生活を見直し、持病や服薬中は医師・薬剤師に相談する注意を示す。

日本では、健康食品と呼ばれるものに法律上の定義がありません。

国が制度化しているものには特定保健用食品(トクホ)などの保健機能食品があり、それ以外はいわゆる「健康食品」と呼ばれます。

保健機能食品であっても、その他の健康食品であっても、医薬品のように病気の治療に用いることはできません。

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項目医薬品いわゆる「健康食品」
利用する人病気の方健康が気になる方
利用の目的病気の治療健康の維持・増進
品質製造管理と品質管理の基準(GMP)に従って、一定の品質の製品が製造されている同じ製品でも品質は一定とは限らない
医薬品といわゆる「健康食品」の違い

同じ成分名でも、医薬品と健康食品では位置づけが違います。

医薬品と同じ成分を含む健康食品もありますが、使う目的が異なるため代わりにはなりません。

コレステロール値が高いと言われている場合は、医療機関の指示に従い、処方された薬の代わりにサプリメントを摂らないようにしましょう。

サプリメントを考えるときの注意

健康食品は、まず食生活を見直したうえで、そのサポートとして取り入れるものです。

持病がある方や薬を服用中の方が使う場合は、主治医や薬局の薬剤師に必ず相談してください。

食品に含まれる成分はどこで確認できるのか

「日本食品標準成分表」と書かれた開いた本に「成分値」と表示された虫眼鏡が重なり、点線でレタスやトマトなどが盛られた器につながっているイラスト。

食品の成分値は、文部科学省の日本食品標準成分表で調べられます。
この成分表は、日本で常用される食品の標準的な成分値を、1食品1標準成分値を原則として、可食部100g当たりの数値で示しています。
そのため、実際に食べる量に合わせて換算して見ることがポイントです。

食品成分データベースでは、脂質(リノール酸、DHA、EPA等)、食物繊維、コレステロールなどの成分を検索したり、含有量のランキングを見たりできます。

複数の食材を組み合わせた場合の成分値も表示できます。なお、データベースは試験的に公開されたものであり、書籍などに使う場合は文部科学省のページから成分表を参照して引用するよう案内されています。

食品成分表でのコレステロールは、けん化後に不けん化物を抽出分離し、ガスクロマトグラフ法で測定されます。測定法が決まっているため、食品どうしの数値を同じ基準で見比べやすいと言えます。

成分名が多くて分かりにくい理由と、整理のコツ

「コレステロール」が体内・食品・サプリメントの場面で使われることと、別成分である点を示し、成分名を整理する4つの手順と、サプリメント使用時に表示確認と記録をする注意を並べた図解。

分かりにくくなる主な理由は、「コレステロール」という言葉が、体内の脂質、食品中の成分、サプリメントの話題という異なる場面で使われるためです。

また、同じ脂質でも、コレステロール、中性脂肪、脂肪酸は別の成分です。成分名を見たときは、次の順で確認すると整理しやすくなります。

  1. その成分は体内にあるものか、食品に含まれるものか、サプリメントの素材かを分ける
  2. 食事で量を意識する成分か、摂りたい成分かを確認する
  3. サプリメントの場合は、研究の対象や条件が自分に当てはまるかを確認する
  4. 製品の表示(成分・注意事項)を読み、薬を使っている場合は薬剤師や医師に相談する

サプリメントを使う場合は、表示をしっかり確認して注意事項を守り、使用状況や体調の変化を記録しておくことが大切とされています。

コレステロールを含む食品は一切避けるべきですか?

コレステロールは細胞膜やホルモンの材料になる大切な成分です。ただし、高LDLコレステロール血症の方は摂取量を1日200mg未満に抑えることが推奨されており、卵類、肉類、魚肉の内臓などの過剰摂取は避けるよう案内されています。個別の目安は医師や管理栄養士に相談してください。

まとめ

コレステロールに関連する成分は、体内の脂質(コレステロール、中性脂肪など)、食事で意識する成分(飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、EPA・DHA、食物繊維など)、サプリメントで話題の成分(植物ステロール、大豆、亜麻仁、ニンニク、紅麹など)に分けて理解できます。

サプリメントの成分は研究段階のものが多く、医薬品の代わりにはなりません。

まずは食事の見直しから始め、気になる場合は健診結果をもとに医療機関へ相談してください。

参考資料

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