
基本の考え方は、油を使って加熱するレシピを選ぶことです。トマトのパン粉焼きや豚肉とトマトの炒め物のように、特別な道具がなくても作れる料理があります。
この記事では、リコピンとは何かを確認し、加熱と生の使い分け、初心者向けの3つの作り方、選び方と保存まで順に説明します。
リコピンはトマトに含まれる赤い色素で、熱に強く、油に溶けやすい性質があります。
そのため、炒める・焼く・煮るなど油を使った加熱調理が基本の選択肢になります。生で食べる場合も、オリーブオイルなどと合わせる方法があります。
リコピンとは?どんな食材に含まれるのか

リコペンは緑黄色野菜に含まれるカロテノイドの一つとして、e-ヘルスネットでも挙げられています。
厚生労働省の通知では、トマトやピーマンのように、β-カロテン当量が基準に満たなくても食べる回数や量が多い野菜を、緑黄色野菜に含めています。
トマトは日常で食べやすい食材なので、リコピンを意識した料理の出発点になります。
なお、トマトの種類によって含有量は異なります。ジュースやケチャップなどに使われる加工用トマトは、生食用トマトよりリコピンを多く含むと紹介されています。
農研機構が育成した加熱調理向きの「すずこま」も、生食用の「桃太郎ヨーク」より多いとされています。ただしこれは特定の品種どうしの比較なので、すべてのトマトに当てはめないよう注意してください。
生と加熱はどう使い分ける?油との組み合わせの考え方

トマトのパン粉焼きのレシピでは、トマトは加熱によってリコピンを効率よく摂取でき、油やにんにくと一緒に加熱すると吸収性がさらに上がると紹介されています。
サラダで食べるなら、油を使ったドレッシングを合わせる、といった工夫も考えられます。
また、加熱には味の面の利点もあります。日本では大玉やミニトマトのほとんどが生で食べられていますが、消費量の多い国ではトマトの多くが加熱調理されています。
市場関係者の話として、生食用として売られているトマトでも火を入れたほうがおいしくなると紹介されています。生のサラダだけでなく、加熱料理にも使うと選択肢が広がります。
健康への働きについては、リコピンの抗酸化作用が語られますが、病気の予防効果は「期待されている」段階の説明です。料理は、日々の食事を楽しむ工夫として取り入れるのが無理のない考え方です。
体調や持病が気になる場合は、医師や管理栄養士に相談してください。
基本レシピ1:トマトのパン粉焼き(トースターで作る)

材料は2人分で、トマト1玉、パン粉大さじ2、粉チーズ大さじ1、おろしにんにく小さじ1/2、パセリ5切れ、塩・こしょうとオリーブオイル適量です。
- トマトのヘタを取り、5mm幅に切る。
- グラタン皿にトマトを並べ、塩、こしょうを振る。
- 200℃のトースターで10分焼く。
- パセリの葉をみじん切りにする。
- パン粉、粉チーズ、おろしにんにく、パセリを混ぜ、焼いたトマトの上に乗せる。
- 全体にオリーブ油をかけ、再びトースターで5分焼いて完成。
つまずきやすい点は、トースターの機種による火力の違いです。
レシピは200℃・合計15分が目安なので、焦げそうなときはアルミホイルをかぶせるなど、様子を見ながら調整してください。
基本レシピ2:豚肉とトマトのオイスター炒め(フライパン1つ)

- 豚肉は1センチ幅に切り、塩こしょうで下味をつけて小麦粉をふる。
- 玉ねぎは1センチ幅に切り、しめじは石づきをとる。
- トマトはヘタをとり、たて2つに切る。
- フライパンに油を入れ、豚肉を焼き色がつくまで炒めて取り出す。
- 玉ねぎ、しめじを炒め、肉を戻してトマトを加え、軽く炒める。
- オイスターソースで調味する。
トマトは最後に加え、軽く炒める程度です。炒めすぎて崩れるのが心配なときは、このタイミングを守ると扱いやすくなります。
基本レシピ3:トマトピューレとスープ・煮込みの使い方

自分でピューレを作る場合は、クッキングトマトを乱切りにして、厚手の鍋で混ぜながら煮込みます。5分ほどで好みの硬さになったら出来上がりです。固形スープの素を入れるとコクが出ます。このピューレは海老チリなどに使えます。
普通の生食用トマトで煮込むと、水っぽくなったり煮崩れたりすることがあります。日本のトマトの多くは生食用で、加熱調理には向かない場合があるためです。
その場合は、皮と種を取り除くときれいに仕上がるので、次の湯むきを試してください。
3品の比較と、下ごしらえのコツ

| 料理 | 主な調理法 | トマトの切り方 | 一緒に使う油 |
|---|---|---|---|
| トマトのパン粉焼き(2人分) | トースターで焼く | 5mm幅に切る | オリーブオイル |
| 豚肉とトマトのオイスター炒め(4人分) | フライパンで炒める | 縦に2つ切り | サラダ油 |
| トマトピューレ | 鍋で煮込む | 乱切り | (レシピにより固形スープの素など) |
トマトの皮が気になる料理では、湯むきが便利です。トマトの底に浅く十文字の切れ目を入れて熱湯にくぐらせ、皮が縮んで切れ目が広がったら冷水で冷やします。すると皮がつるんとむけます。パスタやスープに使うときは、皮と種を取り除くときれいに仕上がります。
さらに、生のトマトからパスタ用ソースを作る方法も紹介されています。
日本のトマトは海外のトマトより甘いのが特徴で、缶詰から作るソースとは違った、さっぱりとした甘さが残るソースになるといいます。
トマトの選び方と保存の基本

品種より産地と旬を意識するとよい、という市場関係者の意見もあります。トマトの産地は桜前線のように南から北へ移動するのが基本で、その時期に旬を迎える産地のものを選ぶ考え方です。
保存では、完熟トマトは冷蔵庫の野菜室で保存できます。青い部分が残るトマトは、常温で追熟させましょう。
トマトは低温に弱い性質があるため、熟し具合で置き場所を分けるのがポイントです。
よくある疑問
まとめ
リコピンを含む食材の代表はトマトで、油と一緒に加熱する料理が基本です。
まずはトースターで作るパン粉焼き、次にフライパンの炒め物、慣れたらピューレや煮込みへと進めると無理がありません。皮の湯むきや選び方、保存の基本を押さえれば、日々の料理に取り入れやすくなります。
体調面で気になる点があれば、専門家に相談してください。
