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オメガ3脂肪酸とは?EPA・DHA・α-リノレン酸の違いをやさしく整理

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「オメガ3脂肪酸とは?違いをやさしく整理」の文字と、EPA(青魚)、DHA(サーモン)、α-リノレン酸(油と種子)の3つの円形写真。右側で微笑む女性が指を立てている。

オメガ3脂肪酸とは、脂肪酸のうち「n-3系脂肪酸」と呼ばれるグループの別名です。

代表的なものはα-リノレン酸、EPA、DHAの3つで、α-リノレン酸は主に植物油、EPAとDHAは主に魚介類から摂ります。

体内で作れない必須脂肪酸が含まれるため、食事から取り入れることが大切とされています。

この記事では、言葉の意味から3つの違い、オメガ6との違い、食事での考え方までを、初めての方がつまずきやすい点を補いながら順に説明します。

この記事の要点

オメガ3脂肪酸=n-3系脂肪酸。α-リノレン酸・EPA・DHAなどを含み、α-リノレン酸は植物油、EPAとDHAは魚介類が主な摂取源です。

α-リノレン酸の一部は体内でEPA、さらにDHAに変換されます。

【監修】乾 雅人 銀座アイグラッドクリニック 院長

監修者

銀座アイグラッドクリニック 院長
乾 雅人
(紹介ページ)

2010年、東京大学医学部卒業。同大学附属病院で初期臨床研修、外科専門研修を修了。同大学大学院では外科学(呼吸器外科)を専攻し、肺移植領域の研究に従事。2020年、銀座アイグラッドクリニックを開業。臨床行為に従事する傍ら、医療コンサルティング会社も経営。総合病院や製薬会社、保険会社、会計事務所などの業務を補佐し、医療の社会問題化と向き合っている。NMNの上位互換である5デアザフラビン(TND1128)臨床研究の第一人者でもあり、眠れる知財の普及に尽力している。

目次

オメガ3脂肪酸とは?名前の意味

脂肪酸が炭素の鎖とカルボキシル基でできていることを示し、二重結合が端から3個目のn-3系(オメガ3)と6個目のn-6系を比較、オメガ3脂肪酸とn-3系脂肪酸が同じものと示す図。

まず土台になる「脂肪酸」から説明します。脂肪酸は炭素、水素、酸素で構成され、炭素が鎖のようにつながった端にカルボキシル基がついた物質です。

炭素の数やつながり方の違いで、さまざまな種類があります。

「3」という数字は、二重結合が現れる位置を表しています。多価不飽和脂肪酸のうち、鎖の端から数えて3個目の炭素に二重結合があるものがn-3系、6個目にあるものがn-6系です。

n-3系は「ω(オメガ)3」とも書かれるので、オメガ3脂肪酸とn-3系脂肪酸は同じものを指します。

必須脂肪酸とは?オメガ3との関係

左は必須脂肪酸を「体内で合成できないため食事から摂る必要がある脂肪酸」と説明し、魚や葉物、豆を盛った皿を描く。右はオメガ3脂肪酸の楕円の中にα-リノレン酸(必須脂肪酸)が含まれる関係を示す。

必須脂肪酸とは、体内で合成できないため食事から摂る必要がある脂肪酸のことです。
「必須」は、生命の維持に欠かせないという意味合いで使われています。

つまり、オメガ3脂肪酸の中でも特にα-リノレン酸は必須脂肪酸の代表です。

「オメガ3=すべて必須脂肪酸」と単純に覚えるのではなく、「オメガ3の仲間に、必須脂肪酸のα-リノレン酸が含まれる」と整理すると混乱しにくくなります。

α-リノレン酸・EPA・DHAの違い

α-リノレン酸(18:3)、EPA(20:5)、DHA(22:6)を3列で比べた図。各列に炭素数と二重結合数、主な食品のイラスト、下部に鎖の長さを示す構造の比較がある。

3つの違いは、炭素の数と二重結合の数、そして主な摂取源に表れます。食品中に含まれる主な脂肪酸の例として、次のように整理されています。

スクロールできます
名称炭素数:二重結合数含まれる主な食品など
α-リノレン酸18:3シソ油、エゴマ油、キャノーラ油、大豆油などの主要成分
EPA(エイコサペンタエン酸)20:5魚油に含まれる成分
DHA(ドコサヘキサエン酸)22:6魚油に含まれる成分
食品中に含まれる主な脂肪酸の例(炭素数・二重結合数は農林水産省の表による)

α-リノレン酸は炭素18個で二重結合3個、EPAは炭素20個で二重結合5個、DHAは炭素22個で二重結合6個です。後ろの2つほど鎖が長く、二重結合が多い構造になっています。

なおEPAやDHAのように二重結合を4つ以上もつものを、高度不飽和脂肪酸と呼んで区別することもあります。

体内での関係:変換される仕組み

3つは無関係ではなく、α-リノレン酸の一部は体内でEPAに変換され、さらにDHAに変換されます。

ただし「一部」と書かれているとおり、変換の割合までは示されていないため、魚を食べなくてもα-リノレン酸だけで十分とは言い切れません。

主な摂取源がα-リノレン酸は植物油、EPAとDHAは魚介類と分かれている点を、食事を考える目安にするとよいでしょう。

オメガ3とオメガ6の違い

オメガ6(n-6系)脂肪酸も必須脂肪酸で、代表はリノール酸です。違いは二重結合の位置と、主な摂取源にあります。

日本人が食事から摂るn-6系脂肪酸の98%はリノール酸とされ、大豆油やとうもろこし油などの植物油が主な摂取源です。

スクロールできます
項目n-3系(オメガ3)n-6系(オメガ6)
二重結合が最初に現れる位置端から3番目の炭素端から6番目の炭素
代表的な脂肪酸α-リノレン酸、EPA、DHAリノール酸(体内でアラキドン酸に変換)
主な摂取源α-リノレン酸は植物油、EPA・DHAは魚介類大豆油やとうもろこし油などの植物油
n-3系とn-6系の比較(農林水産省・厚生労働省関連情報による)

体の中での役割と摂取量の目安

「多価不飽和脂肪酸」からn-3系、n-6系、必須脂肪酸の3つに分かれる図。n-3系は抗炎症作用と神経機能の維持、n-6系は免疫応答、必須脂肪酸は多くの生理活性物質の原料と示され、下部に生体膜の構成成分の帯がある。

多価不飽和脂肪酸は生体膜の構成成分として重要な機能を担い、n-3系とn-6系は抗炎症作用や神経機能の維持、免疫応答などに関与しています。

また必須脂肪酸は多くの生理活性物質の原料にもなります。

どんな食品から摂る?食事での考え方

左に植物油としてシソ油、エゴマ油、キャノーラ油、大豆油の瓶が並び、右に魚介類として魚、鮭の切り身、エビ、貝のイラストが描かれた図。

食品の面では、α-リノレン酸はシソ油、エゴマ油、キャノーラ油、大豆油などに多く含まれ、EPAとDHAは魚油に含まれる成分です。

魚介類と植物油の両方が、n-3系脂肪酸の入り口になります。

魚介類や植物油からn-3系とn-6系を適量摂ることは、健康の保持増進において重要とされています。

脂質全体のとりすぎにも注意

オメガ3が体に必要でも、脂質は多すぎても少なすぎても健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

令和5年度の国民健康・栄養調査(厚生労働省)では、日本人の男性の約37.4%、女性の約46.4%が脂質をとりすぎているとされています。

「オメガ3を足す」より先に、脂質全体の量と種類のバランスを見ることが大切です。

オメガ3脂肪酸とn-3系脂肪酸は同じものですか?

同じものを指します。n-3系脂肪酸はω(オメガ)3脂肪酸とも呼ばれます。

EPAやDHAという名前は何の略ですか?

EPAはエイコサペンタエン酸(イコサペンタエン酸)、DHAはドコサヘキサエン酸の略称です。

まとめ

オメガ3脂肪酸はn-3系脂肪酸の別名で、α-リノレン酸、EPA、DHAなどを含みます。

α-リノレン酸は植物油、EPAとDHAは魚介類が主な摂取源で、α-リノレン酸の一部は体内でEPA、DHAに変換されます。オメガ6とは二重結合の位置が異なり、どちらも必須脂肪酸のグループです。

まずは魚介類と植物油を普段の食事にどう取り入れているかを見直し、脂質全体の量も意識してみてください。

参考資料

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