
ビタミンCは任意表示の成分なので、載っていない食品もあります。また、サプリで1日の量を足す前に、食事でどれくらい摂れているかを考えることも大切です。
この記事では、初心者がつまずきやすい用語を定義しながら、食事とサプリの違いも整理します。
ビタミンCは、栄養成分表示で必ず載る成分ではなく任意表示です。載っている場合は、量の単位(mg)と、その量が何gあたり・1食分あたりなのかを先に確認しましょう。
サプリでは、栄養機能食品の表示や注意書き、1日の摂取目安量も合わせて読みます。

監修者
銀座アイグラッドクリニック 院長
乾 雅人(紹介ページ)
2010年、東京大学医学部卒業。同大学附属病院で初期臨床研修、外科専門研修を修了。同大学大学院では外科学(呼吸器外科)を専攻し、肺移植領域の研究に従事。2020年、銀座アイグラッドクリニックを開業。臨床行為に従事する傍ら、医療コンサルティング会社も経営。総合病院や製薬会社、保険会社、会計事務所などの業務を補佐し、医療の社会問題化と向き合っている。NMNの上位互換である5デアザフラビン(TND1128)臨床研究の第一人者でもあり、眠れる知財の普及に尽力している。
栄養成分表示でビタミンCはどこに書かれているか

基本5項目以外の成分を表示する場合、ビタミン類やミネラル類は食塩相当量に続けて枠内に記載されます。
ビタミンCを載せる例では、ナトリウム(食塩相当量)の次に「ビタミンC ○mg」と書かれる形が示されています。
「mg」「1食分」「100g当たり」をどう読むか

ここで注意したいのは、商品どうしを比べるときに基準がそろっているかどうかです。たとえば、一方が100g当たり、もう一方が1袋当たりの表示なら、そのままでは比べられません。
粉末ジュースや粉末スープのように水を加えて飲食する食品でも、表示は販売時の状態の量が基本です。調理で量が変わる食品は、調理後の値が併記されることが望ましいとされています。
表示値の幅や数値の丸め方

含有量は一定値、または下限値〜上限値の幅で表示されます。「微量」「検出せず」といった言葉や、割合(%)での表示は認められていません。
また、含有量を一定値で表示する場合、主要な栄養成分の許容差の範囲は表示値±20%です。表示値は目安として読み、数mgの差にこだわりすぎないほうが実用的です。
原材料のばらつきが大きい食品などでは、「推定値」や「この表示値は、目安です。」と添えて、合理的な推定による値を表示することもあります。
この文言がある場合は、分析値そのものではなく推定に基づく値だと理解できます。
「ビタミンC豊富」などの強調表示の見方

「高」「豊富」「源」「含有」「強化」といった表現は、栄養成分の補給ができる旨の強調表示にあたります。
なお、健康の保持増進に関わる栄養成分を強調する表示は、基準を満たした食品だけに使えるとされています。ただし、強調表示があることと、自分にとって適した量であることは別の話です。
表示された量(mg)と1食分・1日分の量を確認する習慣が役に立ちます。
サプリの「栄養機能食品」表示と注意書き

栄養機能表示は「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です。」という定型の文です。
この表示は、製品の効き目を示すものではなく、栄養素としての一般的な働きを説明する決まった文言です。「パッケージの表の大きなキャッチフレーズだけで選ばず、裏面の食品表示を読むことが大事」という点は、サプリ選びの基本です。
サプリの表示で確認したい項目

サプリは加工食品の一種で、原材料名欄には使用した原材料と添加物が、重量の多い順に記載されます。
ただし、それぞれの量の記載までは義務付けられていません。栄養機能食品でも、量の記載が必要なのは栄養機能を表示する栄養素(この場合はビタミンC)です。
- ビタミンCの量が、1粒・1包・1日の摂取目安量のどれに対する値か
- 1日の摂取目安量と、複数製品を併用した場合の合計量
- 栄養機能表示と注意喚起の文言
- 摂取上の注意事項(薬を使っている人への案内など)
- 製造管理の目安になるGMPマークの有無(ないから不適切とは限らない)
パッケージに医薬品との相互作用の記載がなくても、相互作用がないとは言い切れません。また、記載があってもそれがすべてではないため、医薬品を使っている人は医師や薬剤師に相談するよう案内されています。
食事で摂れるビタミンCの量とサプリの量を比べる
ヒトは体内でビタミンCを合成できないため、野菜や果物などの食品から摂る必要があります。
食品の量は、日本食品標準成分表2020年版(八訂)のデータに基づく例では次のとおりです。いずれも1食あたりの重量と調理法が決まった値で、同じ食品でも季節、貯蔵、調理法で変わります。
ビタミンCは通常の食事から十分な量を摂ることが基本とされ、通常の食品以外から1日1,000mg以上摂ることは推奨されていません。表示のmgを足していくと、思ったより大きな数字になることがあります。
食事とサプリの違い:加熱による損失と摂りすぎの注意

蒸し加熱や電子レンジの利用は、調理による損失を減らせる可能性があるとされています。表示の値も、食品が生か加熱後かで見方が変わる点に注意しましょう。
サプリのビタミンCは通常アスコルビン酸の形で含まれ、オレンジジュースやブロッコリーなどの食品に含まれる天然のアスコルビン酸と同等のバイオアベイラビリティ(生物学的利用能)を持つとされます。
アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、バイオフラボノイド配合など他の形態もありますが、どの形態が優れているかは研究で明らかになっていません。
通常の食品を摂っている人で過剰摂取による健康障害の報告は見当たらないとされています。
一方、サプリなどによる過剰摂取では吐き気、下痢、腹痛などが生じることがあり、腎機能が低下している人では尿路結石ができやすくなるため注意が必要です。
米国NIHの情報を日本語訳したeJIMでは、すべての供給源(食品・飲料・サプリ)を含む1日の上限値として、成人2,000mgなどが示されています。
ただしこれは米国人を対象としたデータで、日本人については「日本人の食事摂取基準」を参照するよう注記されています。上限値だから安心して近くまで摂れる、という意味ではありません。
サプリの摂取タイミングについて、ビタミンCは同じ量でも一度に多く摂ると排泄される量が増えるため、数回に分けるほうが効率的と言われます。
ただ、タイミングや量はパッケージに明記されないことが多いので、メーカーや薬剤師などに聞く方法もあります。
食事の量を多めに考えたい場合と、相談先
喫煙者や受動喫煙者は、非喫煙者よりビタミンCの必要性が高いとされています。ただし、喫煙者はビタミンCを多く摂る考え方よりも、まず禁煙を考えることが適切とされています。
また、野菜や果物の摂取が少ない人(食生活に極端な偏りがある人や1人暮らしの人など)では不足が多く見られるとされます。ただし、1日10mg程度を摂っていれば欠乏症(壊血病)は発症しないとされるため、不安なときは、まず食事の中身を振り返るのが現実的です。
がん治療を受けている人は、ビタミンCやその他の抗酸化サプリを摂る前、特に高用量の場合は、必ず担当の専門医に相談するよう案内されています。
ヘモクロマトーシス(体内に鉄を過剰に蓄える疾患)の人では大量摂取で悪化の可能性があります。
持病や服薬がある場合は、医師・薬剤師に、使っているサプリ名と量を伝えて確認しましょう。
買う前・食べる前の確認手順
- 栄養成分表示の枠に「ビタミンC」があるか探す(任意表示なので、ない場合もある)
- 表示の基準(100g当たり・1食分・1包装など)と、実際に口にする量を照らし合わせる
- 1日に摂る量を計算する(食事の分も含めて考える)
- サプリは栄養機能表示と注意喚起、摂取目安量、原材料名欄を読む
- 複数のサプリを併用する場合は、ビタミンCの合計量を足す
- 持病や服薬がある場合は、購入前に医師・薬剤師へ相談する
まとめ
ビタミンCの表示は、有無・単位・基準量・栄養機能表示・注意書きの順に読むと整理できます。
食事からの量と合わせて、1日の合計で考えることが大切です。サプリを使う場合は、摂取目安量を守り、持病や服薬があるときは専門家に相談してください。
